2006/11/13

膵臓に腫瘍が発見される。

 妻は一見元気そうでしたが、冷静に考えてみるとよく患っていました。
でも、我慢強いタイプだったから、それをあまり大袈裟に言わなかったのです。
無頓着というか、そういう現実に私自身が目をつむってきたのです。
腸にポリープはいくつもできていましたし、一度などは出張先でかなり下血し、数週間入院したこともありました。

 この時以来、ガン保険の家族保険に入れようとしても保険会社から拒否されていますから、もっと注意しておくべきだったと後悔しています。
 ほとんどの病気は予兆が現れていると思います。それを見逃すかどうかで、その後が大きく変わります。そういう意味では、私は妻の病気の予兆を見逃していた、というより愚かにも気付かない振りをしていたのです。

 膵臓に腫瘍が発見され、どうも入院しなければならないと分かった時、最初の問題はどこに入院するかでした。
私は妻の職場にも私の事務所にも近い天神の済生会病院が都合がいいと考えていました。
 ところが妻は済生会病院に入院することに消極的でした。それは済生会病院では最初の検査で腫瘍を発見しきらなかったからです。

最初にかかったのは天神のクリスタルビルクリニック(現、天神幸ビルクリニック)で、そこが会社の提携クリニックだったため胃腸の内視鏡検査をよくしていました。その結果、腸にポリープが発見され、以後、定期的にそこで検査してもらっており、最初に異常を訴えた時もまずそこに行ったほどです。

 だが、そこでは膵臓の検査はできず、済生会病院に紹介状を書いてもらい検査したのですが、検査結果は異常なしと出ました。
その検査結果に妻が納得できず、クリスタルクリニックの主治医に再度事情を話し、より精密な検査をしてもらうよう済生会病院に連絡してもらい、二度目の精密検査で膵臓に腫瘍ができていることが発見できたのです。

 このような経過があり、妻は済生会病院を信用していなかったようです。
主治医は同病院と福大病院のどちらでも推薦しますと言ってくれていたので、妻が「福大に入院したいけど、いい」と、私に同意を求めました。
もちろん私に異論のあろうはずはありません。ただ、天神の方が見舞客が来やすいと思っただけです。

 福大病院では整形外科病棟に入院しました。
最初は外科病棟が満室で、一時的処置として整形外科病棟に入院となったのだろうと考えていました。実際、婦長さんもそのように思っていたようで、検査が済んだら病室を移りますからと言われました。
 ところが福大に入院している間はずっと整形外科病棟でした。
今でもなぜ整形外科だったのかは分かりませんが、このことは私達にとってプラスに働きました。